言葉を発した胎児

 これは、東北地方で稲荷教会を催しておられる支部長さんから直接に聞いた話。

 全ての稲荷教会ではないが、多くの稲荷教会では支部長とか扱い所長と呼ばれる霊能
力がある行者が伏見稲荷大社講務本庁の教師として、多くの相談を受けている。
 東北の某市で教師をされている支部長さんの教会に、お腹の大きな御婦人が相談に訪
れられた。その相談内容は、結婚をして妊娠をした。ところが、突然に主人が行方不明に
なった。心当たりを探したが見つからない。お腹の中には子供が宿っている。何とか主人
の行方を知りたいと言われる。
 そこで支部長先生が御祭神にお伺いをしょうとしたところ、突然にお腹の胎児が支部長
先生に対してあることを言い出した。
 私はこの相談者に宿る胎児の魂で男子である。私は父無し子で生まれたくはない。私が
行き方知れずになっている父親を探しだして家に連れ戻す。手出しは無用と云ったと言わ
れる。
 その支部長先生、胎児がものを云ったなど初めての経験で驚きのあまり、それならばし
ばらく様子を見ましょうと云うことになり、様子を見ていたところ行き方知れずになっていた
その家の主人が帰って来て、無事に生まれ出て来た赤子は男の子だったと言う。
 胎児の時には驚いたが、生まれ出て来て無邪気に遊ぶその子供を見ても、どこにあんな
不思議な力があったのかさっぱり解らないと云われる。

 三歳前ぐらいの幼児に記憶を辿らせると、母親の胎内にいた時の出来事ではないかと
思われる内容を知っている場合があるとの報告がある。母親の胎内にいる時、どうして外
部の出来事を胎児が記憶しているのか謎の一つ。


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