ある巳(蛇)さん物語

 精神世界・霊的世界と言えば、日本では天狗とか狐とか蛇が語られます。世界的に見て
も、蛇はどの国でも宗教でも語られます。

 私が伏見稲荷講に所属していた時、一緒に瀧の修業もした仲で、現在は不動尊のお代
として活動されている女の方が実際に体験された話です。
 その方の御主人はある工事業者で、工事用の作業場と住む自宅をある場所に建てられ
ました。その家の植木鉢に御主人が水を与えようと見ると、植木鉢に大きな蛇がとぐろを巻
いている。今は不動尊行者となられた奥さんやその子供の娘さんが押し入れを開けると、
布団の中に小さな蛇が幾つもいる。それが一度ならず、繰り返して起きる。
 はっきり言って気味が悪い。これは何かあるのではないかと、女先生の元に相談に来ら
れた。
 そこで御神示を聞くと、その土地に蛇の司で神に仕える立場の蛇が住んでいた。ところ
がその土地が造成で、工事に巻き込まれてその蛇が死んでしまった。死んでしまったこと
を言っているのではなくて、自分を神として祭って欲しいという頼みで、男の御主人には大
きな蛇を使わせて、女のあなたや娘さんには驚かせないように小さな蛇を見せて、そのこ
とを知らせておられる。
 そうしたことで、その巳(蛇霊)さんを龍神として祭るということで、敷地の一角に祠を建て
られた。それを仕切ったのは女先生であった。
 その女の方は不動尊行者を志しておられたので、多くの不動尊行者を知っておられる。
一人の不動尊行者が祠の向きを見て、この向きはおかしいと言った。そこで、その行者が
その竜神となると言った巳さんに伺いをたてたところ、時期があって、それまではこの向き
で正しいと言われたそうである。

 この龍とは、必ずしも蛇霊のことではありません。蛇霊が多いということです。聖書でも龍
は霊界で年老いた蛇霊となっているようですが、力の存在を意味しているのです。
 龍のことを「辰」とも言いますが、振動の辰です。力です。本当の「龍」は何であるかを知
ったならば、地震の震にも辰がある意味が解るでしょう。

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