人の想念を被る

 霊的世界においては、他人の想念を被るがあります。特に霊媒体質の方は要注意とさ
れています。
 これは私が言霊師の師匠のお供をして、三重県の椿大社に言霊関係の学会に出席して
いた時の話です。
 この学会では、言霊関係ではかなり有名な先生達が集まって講義をされます。学会は2
日間に渡りましたので、宿泊は椿大社の会館で4人部屋でした。私と言霊師の師匠と日蓮
宗のお坊さんと名乗られた方と若い方で相部屋です。

 夜、寝ていると日蓮宗のお坊さんの方がムニャムニャ言っています。最初は寝言かと気
にしていなかったのですが、だんだんひどくなって寝ておられません。私がたまらず起きる
と同宿の若い方も起き上がって、そのお坊さんを見ています。二人して、顔を見合わせて
どうしょうかと言いました。
 私が師匠としていた方を見ていると、平気で寝ています。そこで、仕方がないから二人で
様子を見ていました。
 その内、おかしなことに気付きました。二人分しゃべって会話をしているのです。何!。こ
の寝言はです。
 すると、その寝ていた日蓮宗のお坊さんは布団を被ったまま半起きになって、一人で二
人分の取っ組み合いの様を演じだしたのです。
 一人が何よとか喚いて、その喧嘩相手の役になって、何よとは何よとか、役を入れ替え
て一人相撲と言えばよいのか、一人二役の喧嘩と言えばよいのか、ドタンバタンとやり出
したのです。もう部屋は大変です。すると、言霊の師の師匠が起き上がって、エィーッと一
喝しました。途端に、その日蓮宗のお坊さんは我に帰って、私が何かしましたかと言われ
る。
 唖然としている私と若い同宿の方にその師匠が説明しました。日蓮宗のお坊さんに向か
って、貴方は霊媒体質ですねと聞くと、そうだと言われる。
 その師匠は、この方が霊媒体質であったから起きたことです。夜食にお握りが来たでしょ
う。あのお握りを握った人の想念がお握りに入っていたのです。お握りを握った人が、誰か
を恨んだ状態でお握りを握った。その想念がお握りに入り、その握った人の想念を懸けら
れた方の想念が来て、あのお握りを食べた霊媒体質の方の中でぶつかったのです。
 一同して納得し、日蓮宗のお坊さんはその時の師匠から名刺を貰って、後日お訪ねしま
すと言われていた。お坊さんで霊能者をしていても、こうした説明が出来る方は数が少な
いようです。

 食べる物の中には、その料理を造った方の想念が入ると言われています。料理を造る方
の心を込めて造られた料理は美味しいが、なおざりに造られた料理はまずいです。ぶつく
さぶつくさ言いながら料理を造るのであれば、造らない方がましなのです。
 しかし、食べ物にそうした想念が入っていると徐々に解って来たのは、自分自身がもっと
もっと体験を積んで来てからでした。
 霊媒質の方は、食べる物からでも霊を被りやすいのです。

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